大掃除

大学で日本語を習っている生徒に会った。最近になって自分の生まれ育った国の良さを心から感じるようになった私にとって、私の母国語である日本語を学びたいと頑張っている人を見るのは大きな喜びだった。今までの私には見えなかった日本や日本語の素晴らしさがこの人たちには見えているのだろうか。どんな風に興味を抱いているのだろう。どうして興味があるのだろう。私が昔、英語に何か神秘的でワクワクする気持ちを持ったのと同じような感覚を彼等は日本語に対して持っているのだろうか。そんな思いをはり巡らせながら、この出会いをとにかく嬉しく思った。

またそんな中、母国語なのにも関わらず日本語を思うように教えられない自分が歯がゆく悔しくもあった。経験からか、英語を日本人や他の留学生に教えるのは難しくないだろうという気持ちはあったが、母国語を教えるのがこんなに難しいものだとは初めて知った。自分の言葉を分解してバラバラにした後にパーツごときれいに掃除してから元に戻そうとするような解析作業。気が遠くなるようにも思えたが、実は大掃除のホコリとガラクタの中から宝物がとび出て来るのではないかと想像してしまうような楽しみも兼ね備えていた。

ワクワクしながら教科書のページを1ページずつめくり教え続けるたびにひとつひとつ宝物が現れ、しまいには私の心の中を一杯にした。こんなに大きなチャレンジが自分に今度いつ巡ってくるかは分からない。だから今を大事に、このチャレンジを私のものにしようと思う。思うだけでなく、行動にうつす。「がんばらなくてもいいんだよ。具体的に動くことだね。」という相田みつをの言葉が私の中で谺した。
[PR]
by lecanard | 2004-02-09 18:39 | オレゴン